症例報告 年代:80代 職業:無職(主婦) 性別:女性 主訴 腰痛・股関節痛・姿勢の崩れ 原因 右股関節に人工関節を入れており、その影響による関節可動域の低下と腰部への過負荷。 可動制限が続くことで姿勢が崩れ、腰や背中の筋緊張が強く出ていました。 既往歴 右股関節人工関節置換術 お悩み 年齢を重ねるにつれて姿勢が維持しにくくなり、腰痛や膝の痛みが強くなること。 手術後は動きの制限が増え、外出や家事なども億劫に感じるように。 「一人で身の回りのことをこなしたい」という思いがある一方で、長時間座ることが増え、 筋力・柔軟性ともに低下している状態でした。 初回の状況 歩行時のふらつきがあり、股関節可動域の制限により腰・背中が丸まりやすい姿勢。 慢性的な腰痛があり、座位姿勢でも常に腰に張りや緊張を感じていました。 肩や背中の動きも硬く、仰向けで寝ることも困難な状態。 施術では、まず「腹圧を高める」ことを目的に、 インナーマッスル(腹横筋・骨盤底筋)への感覚入力を中心としたRebodyエクササイズを実施。 同時に、股関節・肩甲骨・脊柱の連動性を高める運動療法を行いました。 仰向けが難しいため、横向き姿勢で背中や臀部を使うトレーニングからスタートし、 「寝る姿勢づくり」から「立つ姿勢づくり」へと段階的にアプローチ。 施術後は立位姿勢の改善が見られ、股関節の屈曲可動域も拡大。 腰痛は残存するものの、体の使い方への気づきが増え、 「まっすぐ立つ感覚」を実感されていました。 宿題として、ヒメトレを使った腹部コアトレーニングを自宅で実践していただきました。 6回目の状況 ストレッチポールに一人で乗れるようになり、仰向け姿勢も安定。 股関節屈曲や腸腰筋の活性化を中心に、自分で「動きを引き出す」運動へと発展。 肩甲骨の可動も改善し、アシスティックを使った肩の動きでは 90度までしか上がらなかった腕が、頭上までスムーズに挙がるように。 背骨の軸が整い、「背中が真っ直ぐになる感覚がわかってきた」と笑顔も見られました。 今後の目標 「一人で遠出ができるようになること」 ご自宅での生活動作の安定はもちろん、電車に乗って都内まで出かけられるよう、 今後も2週間に1回の通院ペースでRebody運動療法を継続予定です。 再発予防と“より動けるカラダづくり”をテーマに、 人工関節があっても「できる動き」を増やし、 年齢に負けない“機能改善”を一緒に目指していきます。
